みなさんは、エクオールと乳酸菌の関係性について知っていますか?
エクオールとは、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインを代謝することで産生されます。
その際に重要な助けをするのが、乳酸菌・ビフィズス菌などの腸内細菌なのです。
この記事では、そんなエクオールを作り出してくれる乳酸菌の種類や腸内環境を整えるポイントなどを紹介しております。
エクオールは乳酸菌などの腸内細菌で作り出される
まずエクオールが体内で生成される仕組みですが、下記の図を見てみてください。
簡単説明すると
大豆イソフラボン(ダイゼイン)+乳酸菌などのエクオール産生菌→エクオール
このようにしてエクオールは作り出されます。
乳酸菌がエクオール産生に関わるメカニズム
大豆製品には、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインが含まれます。
そして、この代謝を助けているのがエクオール産生菌です。

エクオール産生菌となる主な腸内細菌としては
- 乳酸菌
- ビフィズス菌
などが挙げられます。
これらの腸内細菌が存在することで初めて、ダイゼインはエクオールに代謝するのです。
エクオールを積極的に作りだすために大切なこと
人の体に良い影響を与える腸内細菌を「善玉菌」と呼びます。
乳酸菌やビフィズス菌のようなエクオール産生菌は、善玉菌の1つとしてエクオールを作りだす手助けをしています。
エクオールを積極的に作りだすためには
- 大豆イソフラボンを摂取する習慣をつける。
- 腸内細菌の働きやすい環境を作る。
など、代謝の元となる大豆イソフラボンを取り入れなければ、エクオールを作りだすことができません。
そして、仮に乳酸菌を摂取したとしても、腸内環境が悪いと働きが悪くなってしまうのです。
なので、エクオールを作りだしたいならば、まずは腸内環境を整えることを考えていくことが大切です。
エクオールを作りだす代表的な3つの善玉菌
次に、エクオールを作りだす際に必要なエクオール産生菌(善玉菌)のそれぞれの特徴について説明いたします。
代表的なエクオール産生菌の種類としては、以下の3種類の善玉菌が挙げられます。
乳酸菌「ラクトコッカス20-92」
エクオールを作りだす乳酸菌として最もメジャーなのが、大塚製薬が発見した「ラクトコッカス20-92」です。
日本人の2人に1人が持っている乳酸菌で、イタリアのチーズからも発見されているものです。
乳酸菌は体に良い影響を与える善玉菌であり、人体への安全性も確認されています。
ちなみにこのラクトコッカス20-92を見つけたのはエクエルで有名な大塚製薬さんです。

ビフィズス菌bb536
ビフィズス菌bb536は、健康な乳児の腸内から発見されたビフィズス菌です。
実際に人の体内から発見されたものなので、ヨーグルトやサプリメントとして取り入れても、比較的受け入れやすい傾向にあります。
酸や酵素に強いため、生きて腸まで届くビフィズス菌として人気が高いです。
それでいて、米国基準のFDA認定を受けていて、安全性も確かな腸内細菌の1つです。
ビフィズス菌ブレーベ15700
ミルクをビフィズス菌で発酵した世界初の飲料が、「ミルミル」というヤクルト飲料です。
更にミルミルは2010年に改良して、ビフィズス菌ブレーベ15700を配合した「新ミルミル」として販売を再開しました。
出典:ヤクルト
ビフィズス菌ブレーベ15700はビフィズス菌bb536同様、胃酸・胆汁酸に対する耐性が強いため、
他の善玉菌と異なり生きたまま腸に届き、腸内環境を整えるのに有効的な働きをしています。
エクオール(乳酸菌)の働きを手助けするオリゴ糖の主な3つの働き
私たちが生活していくのに必要不可欠なのが糖質で、糖質には
- 乳酸菌やビフィズス菌といった腸内細菌のエサになる。
- 生きていくためのエネルギー源に変換される。
といったような性質があります。
オリゴ糖も糖質の1つであり、乳酸菌の働きを手助けしているのです。
糖質としての働き以外にも、オリゴ糖には乳酸菌の働きを助ける働きがいくつかあります。
この記事のテーマであるエクオール産生に着目して、オリゴ糖の働きをご説明します。
腸内環境を整える
オリゴ糖は乳酸菌などの善玉菌のエサとなるため、腸内の善玉菌の働きを活発にします。
これは、腸内の善玉菌を増やすことにも繋がるので、腸内環境を良い状態に保つことができるのです。
ミネラル分の吸収を高める
オリゴ糖には、ミネラルの吸収を促進する働きもあります。
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄分
などと、一緒に摂取することで、骨を強くして骨粗しょう症を予防する効果も期待されています。
便秘を解消して美肌効果に繋がる
オリゴ糖が善玉菌のエサになることで、善玉菌が腸を刺激して蠕動運動を活発にします。
つまり、腸が体外に積極的に便を排出しようとするため、便秘の解消に繋がるわけです。
体の中に不要物・老廃物を溜めておくことは、美容にも良くありません。
そのため、美肌効果の1つとして便秘を解消させるのは大切なことだといえます。
オリゴ糖が豊富に含まれる食材
オリゴ糖は、「~オリゴ糖」という名前で約20種類に分けられます。
その中でも
- 大豆製品に含まれる「大豆オリゴ糖」
- 乳製品に含まれる「ガラクトオリゴ糖」
- 味噌・醤油・みりんなどに含まれる「イソマルトオリゴ糖」
- りんご・バナナ・はちみつなどに含まれる「フラクトオリゴ糖」
以上の4種類のオリゴ糖がオリゴ糖の中でもメジャーです。
身近でよく使用する食材に、多く含まれていることが分かりますよね。
エクオールとラクトビオン酸との組み合わせで効果大
オリゴ糖の1つとして、カスピ海ヨーグルトのみに含まれる「ラクトビオン酸」という成分があります。

ラクトビオン酸は、大豆イソフラボンよりもエクオールの吸収率が高く、それ自体でも以下の性質が期待されます。
- 保湿効果・肌の保護効果で肌の調子を整える。
- 骨粗しょう症を予防する。
- 善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える。
エクオールと合わせて摂取することで、エクオールの性質を高めるだけでなく、プラスの効果も期待できるオリゴ糖なのです。
乳酸菌やラクトビオン酸を配合したおすすめのエクオールサプリメント3選
エクオールを産生するためには
- 乳酸菌・ビフィズス菌といった腸内細菌の働きを活発にすること
- ラクトビオン酸で吸収率を高めること
これらが大切だということが、理解できたと思います。
しかし、普段の生活で食事からだけで摂取するのはとても大変です。
それにそもそもエクオール産生菌がいなくてエクオールが作り出せない体質の可能性もあります。
そこで、確実にエクオールの効果を実感できるエクオールサプリが今人気を集めています。
ここでは、上記のオリゴ糖やおすすめの乳酸菌から作られたエクオールサプリを3つ厳選して紹介します。
大塚製薬『エクエル』
エクエルは、体内のエクオール産生菌ではなく直接エクオールを摂取できるようにと、大塚製薬によって開発されました。
腸内細菌によって代謝されているエクオールを、直接摂取できるようになった世界初のエクオールサプリメントなのです。
乳酸菌はラクトコッカス20-92を活用しており、研究には長い年月がかかったとか。
様々な病院などでも取り扱われているので知名度もあり、人気もあります。
また、1日4粒で10mgのエクオールを摂取できるため、
- エクオール産生菌を作ることができない方
- 知名度があるエクオールサプリがほしい形
などにおすすめです。
ただ、オリゴ糖などは配合されていないので純粋にエクオールのみを摂取したい方向けではあります。
AMC『エクオール+ラクトビオン酸』
AMCのエクオール+ラクトビオン酸はエクオール10mgだけでなく、ミネラル分の吸収を良くするラクトビオン酸を配合した、日本初のサプリメントです。
アドバンスト・メディカル・ケアによって開発され、医薬品と同様のGMP基準を満たした工場で製造されています。
1日3カプセルと飲む数量は少なめなので、カプセルが飲める方ならばより手軽に服用できるでしょう。
また専門医師と監修して作られているので信頼性も間違いありません。
ノムダス
ノムダスはお客様満足度95.9%と高く、エクオール・乳酸菌以外に和漢植物を配合した珍しいサプリメントです。
EC-12という種類の乳酸菌で、腸まで生きて届くだけでなく、栄養分を体の隅々まで行き渡らせるのが特徴です。
- 食物繊維を豊富に含むおおばこ種皮
- 余分な糖質やコレステロールを包みこむ菊芋
- 健康食の黒大豆
具体的にこれらの和漢植物を配合しています。
錠剤はポロッと崩れるので、お年寄りでも飲みやすいのが嬉しいですね。
腸内環境を良くしたり腸内細菌を活発化させるための3つのポイント
腸内細菌を活発に活動させるために、私たち自身が心がけるべきことは何なのでしょうか?
実は、身の周りのちょっとした習慣・生活スタイルを改めるだけで、エクオールの産生にも大いに関わってくるのです。
最後に、腸内環境を良くしたり、腸内細菌を活発化させるためのポイントを3つ紹介します。
規則正しい生活習慣を心がける
- 昼夜逆転の生活をしている。
- 睡眠不足の日が続いている。
- なかなか運動をする習慣がない。
- 暴飲暴食をすることが多い。
- 朝食を抜くことが多く1日3食食べられない。
このような不規則な生活習慣を続けていると、腸内細菌は活発に働いてくれません。
仕事や家事などで毎日は大変かもしれませんが、可能な日はなるべく守るようにしましょう!
特に大切なのは「昼は太陽の光を浴び、夜はリラックスして過ごす」ということです。
人は「昼に活動して夜に眠る」というリズムで生活しています。
夜活動しなければならない時でも、昼に太陽の光を少しでも浴びるよう心がけることが大切なのです。
大豆製品・食物繊維をうまく取り入れた食生活を送る
大豆製品は、大豆イソフラボンをエクオールに代謝するのに必要不可欠です。
大豆製品とは具体的に
- 納豆
- 豆腐
- 煮豆
- 枝豆
- もやし
- 豆乳
などが挙げられます。
調味料だと、醤油・味噌が大豆製品です。
また、食物繊維は乳酸菌のエサになるため、
- 水溶性食物繊維→果物・海藻類など
- 不溶性食物繊維→野菜・芋類・豆類など
大豆製品と一緒に、食物繊維も合わせて摂取するこ
とが大切です。
共に摂取しやすい献立としては、味噌汁・煮物・豆類を取り入れたサラダなどでしょう。
ストレスを上手く発散して穏やかな気持ちで生活する
ストレスをなくすというのは難しいことなので、ストレスを上手く発散できる方法を考えましょう。
- 休みの日には自分の趣味に没頭してリフレッシュする。
- 寝る前にアロマの香りを嗅いでストレッチする。
- スポーツをして汗を流す。
- 気分を変えて旅行へ行く。
一人一人リフレッシュ方法は違うと思います。
ご自身が爽やかな気持ちで生活できるなぁ~と感じることを定期的に行なって、ストレスを溜め込まないように心がけることが大切なのです。
乳酸菌の生活しやすい腸内環境を作ろう!
エクオールを作るためには、
- 大豆イソフラボン(ダイゼイン)の元になる大豆製品の摂取
- 乳酸菌・ビフィズス菌といったエクオール産生菌
が必要でしたね。
そのため、乳酸菌が生活しやすい腸内環境を維持することが大切です。
規則正しい生活習慣・栄養バランスの良い食生活・上手なストレス発散を心がけ、場合によってはエクオールサプリなどの活用もおすすめです。
この記事を読むことで、エクオールと乳酸菌の関係性について理解が深まれば幸いです。